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もっと緑響くレストラン2

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讃岐うどん5

讃岐うどん攻略 小ネタ講座

1、ネギはタダだからと言って無駄にしては駄目
讃岐うどんを食べる時のネギに対する正しい姿勢は、まず「無駄にするな」
であろうタイムフライズライクアンアロウ(長いがな)。何故なら、ネギは結構
高いのである。特にあの超安いセルフうどんにあっては、原材料費の中で
ネギの占める割合はバカにならない。一昔前、ネギが高騰した時には、
「ネギはひとさじまで」の表示が出たり、ネギを置かない店まで出た。心得は
「適量取る」「取ったら食べる」。ネギを自由にかけられる店では、かけたネ
ギの半分ぐらいを最後にダシと一緒に捨てるのは辞めましょう。

2、迷惑のかかる路上駐車はしないように
ブームになっている讃岐うどんの事情で、最も目に見えて迷惑状態になって
いるのが、路上駐車。昼時にあちこちの人気店で路上駐車が目立っていま
す。うどんファンの心得として、少し離れてても、駐車場があれば極力駐車
場にとめましょう。迷惑駐車で近所から頻繁に通報されて、店を閉めた所も
あります。客が店を潰すという悲劇は起こさないようにしましょう。また
他府県ナンバーの車の一部にゴミのマナーの悪い人がいます。車から
ゴミを捨てたり、店に並んでいる時にタバコのポイ捨て多いです。

3、テボから垂れる湯で丼を温めるという技
うどんを湯がく取っ手のついた金ざる、あれを使えないと讃岐では住民票が
もらえないと言われる。大阪の人の家には、みんなたこやき器がある、みた
いなもんでしょう。あの金ざるは「テボ」と言います。元の名称は「てっぽうざる」
で、語源は「(うどん)玉を入れるから」らしいです。客がテボを使う店はめっ
きり減ったので是非体験を。右手に持ったテボにうどん玉を入れ、湯通しして
持ち上げるとドボドボと湯が落ちます。その湯を左手に持った丼で受け、
うどんを湯がくと同時に丼を温めると言う技をマスターしたい。通みたい。

4、うどん屋に何故おでんがあるのか
この永遠のテーマに明確な答えはありません。だって何処のうどん屋に聞
いても「さあ~?あちこちの店に置いとるけんな~」と言うだけ。店側にして
みれば、うどんが出来るまでにおでんを食ってくれるという、売上増の利点
から置いているのかもしれないが、客側にしてもあって悪くない。ざる大とか
醤油うどんとか、単純なメニューには、おでんが格好のおかずになる。
ざる大におにぎりなんて、見た目に真っ白やし、栄養的にもでんぷんの固ま
りみたいやし。ちなみにおでんをうどんに乗せる人もいます。

5、讃岐うどんは「つゆ」とも「スープ」とも言わない
いつ頃から誰が言い出して定着してしまったかは判らないが、讃岐うどんに
かけるのは「つゆ」ではなくて「ダシ」とみんなは言う。蕎麦は「つゆ」でラーメン
は「スープ」であるが、庶民の讃岐うどんは「だし」である。店で売っているのは
うどん用でも「めんつゆ」だが、うどん屋に行くと何が何でもうどんの「だし」に
なる。でも香川県外の人に「だし」と言うと変な顔をされるので、「うどんの
つゆ」と言ってしまう事があるが、冷静に考えたら「だし」ではないよな~。

6、作り置きに見える麺が実はウマイ
うどんは茹であがった後、10分単位でコシが落ちていく事は、ご存知の通り。
だから作り置きの麺に当たったらガックリするのだが、例外もある。釜から
直接取った麺を丼に入れて出してくれる店。熱々の釜揚げの状態のうどん
なのだが、ふと見るとその奥にセイロに並べたうどん玉が見える。あれ?
一見作り置きに見えるが、水で締めた麺なのだ。したがって、当然釜揚げ
より、コシがある。あれをそのまま湯通ししてもらうと、かなり美味しいんです。
常連客だけが知っている、狙い目のうどんです。

7、揚げてないのに天ぷらか?
「だし」と並んで「県外人に通用しない讃岐うどん用語」の上位に君臨する
のが、「天ぷら」だ。とにかくコロモの付いていないさつまあげタイプの
オプションもたいてい「天ぷら」と呼んでいます。中には天ぷら類のオプション
の中にすまして並んでいる、ワカメの固まりも天ぷらで通用する店もあるが、
それはさすがに天ぷらではないやろう。でも平天とか丸天とかの「天」って、
天ぷらの「天」ですよね。深く考えないで、食べましょう。

8、「乗せて食べる」と「分けて食べる」
讃岐のうどん屋の天ぷらは、殆どの人がうどんに乗せて食べる。その最大の
理由は、乗せて食べる方がコロモと油がダシに混ざって美味いからだ。
そんなことをしたら、純粋にダシの味が味わえんだろう、と言う食通の方が
いらっしゃるかもしれないが、讃岐のうどん食いの多くは、そんな微妙な事
なんかどうでもいいの。でもたまには天ぷらを小皿に取って、うどんと別々に
食べるのも新鮮なのでお試しを。と言っても小皿を置いてない店もあるし、
まあ、基本は乗せろということなのかも?



  うどんのうんちく
うどんはいつ頃生まれたか知っていますか?うどんの原形は、
もともと中国の物で、広い意味の麺類として、奈良時代の
日本に入って来ました。もっとも、その頃の麺類は、現在の
物とは大分違っています。それらは、全て小麦粉をこねて
形を整え、煮たり焼いたりした物で「唐菓子」と呼ばれ、
その中のあるものがヒントに成って、日本の麺類が誕生
したのです。今日の干しうどんに近い物が中国で「索餅
(さくべい)」、日本で「麦索(むぎなわ)」と呼ばれ、太く延ばし
索(なわ)の様になった物で、奈良時代の終わりには、
一応流通する食品になっています。麦索は、普及していく間に、
現在のうどんやそばの様に、こねた小麦粉を平たく延ばして
切るという方法と、そうめんの様に、油をつけた手で引き伸ばす
方法に分かれて行きます。切って作る麦索は、やがて「切麦」と
呼ばれるようになりました。そして、熱くして食べる物を「熱麦」、
冷やして食べる物を「冷麦」と呼ぶようになりました。
今は冷麦だけが、この当時の言葉として残っています。
うどんを語源的に見ると、奈良時代の唐菓子の「混沌
(こんとん)」があげられます。混沌はあんを入れた小麦粉の
団子を煮たもので、熱い汁の中で、コロコロ、ドロドロしている
食べ物です。現在のうどんとは大分違う様なのですが、
江戸時代の後期に出た『嬉遊笑覧』という本には次の様に
書かれています。「混沌は温麺にて、あつむぎといふものなりへり」。
唐菓子の混沌が食物なので食偏を与えられて「混飩(こんとん)」になり、
それが熱いからというので、「温飩(おんとん)」になった。
そして、温をもう一度食偏に変えて「饂飩(うんとん)」となり、
これが次第にうどんになったと言うのです。現在のうどんを考えると、
どこかで一部分、内容と名が一致しないような気もするのですが、
内容も名も変化しつつ、現代のうどんが成立したのが、江戸時代と
言うわけです。


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